イルカはホニュウ類ですが、臭いは魚と同じです。
その異臭は最初とてもきついですが、人の臭覚はすぐにマヒしてくれるので、時間が経てば気にならなくなってしまうのは、すごいことです。
イシイルカの大きな頭は、ものすごく魅力的でした。
まずは、頭のてっぺんに空いている鼻孔。
イルカの鼻孔は呼吸器官である噴気孔としての役割だけで、臭覚はないそうです。
穴はひとつしかありません。
イルカはクジラの仲間(クジラ目)ですが、クジラ目はヒゲクジラ亜目とハクジラ亜目に分かれ、イルカはハクジラ亜目に分類されます。
ホニュウ類で鼻孔が1つしかないのは、ハクジラ類だけだそうです。
ハクジラと言うくらいですから、やはり歯があります。
でも、こんな小さな歯では、すべり止めくらいの役割しかなさそうです。
下あごを、骨だけにしたものはこちら。
なんとも頼りない、細くて小さな歯ですよね。
頭骨は、正面から見ると、こんな形です。
中央の2つの穴は鼻腔です。外見の穴はひとつでも、中はちゃんと2つあるのですね。
深くえぐれている部分に鼻腔の内部が、その前方には「メロン」と呼ばれる脂肪組織が乗っていました。
メロンは、鼻腔部分で出した音波を集中する器官です。
写真を見てわかるように、頭部の形は左右非対称ですが、なぜそうなのかはまだよくわかっていないようです。
イルカは、反射して戻ってきた音波を顎の骨で受け取ります。
その振動は、こんな変った形の耳骨に伝えられるのです。
なんでも、これが化石となったものは、サーファーの間でお守りにされているとか。
これは、頭骨を裏側から見ると、左右にこんな位置で収まっていました。
イルカの頭骨って、奥が深いですね〜。
※イシイルカの頭の解剖、及び知識は、
Wisdom96さんに教えていただきました。
↓この本、面白そう。買ってみようかな。
「川に生きるイルカたち」