中学2年生では、動物のからだのしくみを学びます。
心臓や肺を学ぶときに、いつも生徒に見せるのが、ブタの肺と心臓です。
先日も、学校の近くの肉屋にお願いして、肺と心臓を配達してもらいました。
その日の放課後、数名の生徒に手伝ってもらい、肺の器官にシリコンを注入して、気管のレプリカをつくりました。
シリコンを注入するのは、かなり力のいる仕事で、私ひとりではとても無理な作業なのです。
シリコンを入れた後、まわりの肺を薬品で溶かせば、できあがりです。
これは生徒たちがつくってくれた、気管支のモデルです。
かなり前にも、理科サークルでこれをつくったことがあるのですが、そのときは肺をアルカリ性の水溶液につけて溶かし、何日もかかってつくりました。
その間、イヤなにおいをまき散らして顰蹙をかっていたのですが、今回はパパインというタンパク質分解酵素を使ったので、1日で完成してしまいました。
おそるべし、パパインです。
気管支は何回も枝分かれして、先端はこんなに細くなっています。
この先に、肺胞という小さな袋状のものがついていて、そこで気体の交換をするのです。
大きさの比較に10円玉を置きましたが、こんなに細かなつくりは、いったいどうやってつくり出されるのでしょうか・・・。
生命の不思議は神秘に満ちています。