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斜陽館

今年は大宰治の生誕100年ということで、青森県内でもいろいろなところで記念イベントが行われています。
6月19日は桜桃忌(生誕祭)ということもあり、今日は大宰治の生家である斜陽館に足を運びました。

私が太宰治の作品を知ったのは、多くの人がそうであるように、中学校の国語の教科書の「走れメロス」です。
そのとき、大宰の他の作品も読んでみたいなと思ったのがきっかけで、高校生のころには大宰の作品はもちろん、太宰治論のような本までむさぼるように読んでいました。
その頃は、まさか自分が青森県に住むことになるなんて、夢にも思っていなかったのですが。

レンガの塀で囲まれた斜陽館は、今でも「大地主」という風格をそなえてそびえ立っていました。
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ここは家長と長男しか入ることのできないという居間です。
段差があるのは身分の上下を表しており、「敷居が高い」とはまさにこのことなのですね。
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これは大宰の作品「思ひ出」に出てくる雲祥寺にある地獄絵図です。
「たけは又、私に道徳を教へた。お寺へ屡々連れて行って、地獄極楽の御絵掛地を見せて説明した。火を放けた人は赤い火のめらめら燃えてゐる籠を背負わされ、めかけを持った人は二つの首のある青いヘビにからだを巻かれて、せつながってゐた。・・・」
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大宰はこれを聞いたとき、恐ろしくて泣き出したと書いています。

「卒塔婆には、満月ほどの大きさで車のやうな黒い鉄の輪のついてゐるのがあって、その輪をからから廻して、やがて、そのまま止まってじっと動かないならその廻した人は極楽へ行き、一旦とまりさうになってから、又からんと逆に廻れば地獄へ落ちる、とたけは言った。」
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大宰は自分が廻すと後戻りすることがたまたまあると書いていましたが、これは何度廻しても、後戻りすることはありませんでした。
きっと、そうならないようにつくりなおされているのでしょうね。

たまには、こんな風に大宰のふるさとを訪ねるのもいいですね。
by Rika_Joppari | 2009-06-21 03:10 |