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青森県立郷土館

今日は学部生の博物館実習に同行させてもらい、青森県立郷土館のバックヤードを見学させてもらいました。
午前中は教授と郷土館の方の講義で、午後は館内を回りながら説明をしていただきました。
博物館の保管する標本や文化財等の管理の難しさや、様々な業務をすべてこなさなければならない学芸員の方々の苦労を理解することができました。
特に印象に残ったのは、昨年の震災で被害を受けた文化財は、国に守られているためすぐに修復が進められましたが、自然史標本は国に守られていないため、いまだに手が付けられていない状態なのだということです。
岩手県の陸前高田など、めちゃくちゃになった自然史標本は岩手県博に集められ、個人やボランティアのレベルで修復されているのだということで、びっくりしました。

郷土館の建物は、昭和6年に第五十九銀行青森支店として建築されたもので、平成16年に国の登録有形文化財に指定されたそうです。
階段の手すりには、5の数字(裏から見ると9の数字が見えます)が象られています。
青森県立郷土館_c0171980_22203314.jpg


この展示室は、当時銀行のフロアだったのですね。
青森県立郷土館_c0171980_2221589.jpg


これは元は金庫ですが、今は文化財の保管庫になっています。
青森県立郷土館_c0171980_22224067.jpg


保管庫は火災のときでも水を撒くと資料が濡れてダメになってしまうので、資料を守るために二酸化炭素を噴射するのだそうです。
青森県立郷土館_c0171980_22281698.jpg


他にも、国の重要文化財の保管庫や空調設備室、剥製標本は死んだ生物なので学芸員さんは「死体置場」と呼んでいる自然史資料の保管庫など、普通ではなかなか見ることのできない博物館の裏側を見学させてもらい、とてもいい勉強になりました。
もちろん常設展示も充実していて、青森県のことを調べるには最高の博物館だと思いました。
by Rika_Joppari | 2012-12-16 22:42 | 実験・観察・研修