厳島神社といえば、舞楽が有名です。
舞楽の発祥地はインドで、日本には奈良時代に中国・朝鮮を経由して伝えられたと言われています。
厳島神社の舞楽は、平清盛が平安時代末期に伝えたのだそうです。
舞楽が演じられる神事は年に10回ほどで、その日を選んで観光に行かなければ、なかなか観ることができません。
舞楽には非常に興味があったのですが、今回は神事に当たらないので観ることはできないと最初から諦めていました。
普段、高舞台はこのように、まわりに立ち入り禁止のロープが張られています。
この日も、仕方なくこの写真だけ撮って旅館に戻りました。
翌朝、潮の引いた大鳥居を観ていたときでした。
何やら高舞台のまわりのロープが取り外され、高舞台に敷物が敷かれ、何かが始まりそうな雰囲気でした。
「もしかして・・・舞楽が始まるのでは?」
そう思って入り口のチケット売り場で尋ねてみると、今日はここで結婚式があるらしい。
「へぇ〜。ここで結婚式をね〜。すごいなー。」
と思いながら、千畳閣と五重塔を見学するために長〜い階段をてくてく上りました。
見晴らしのいい千畳閣で、遠くの景色を眺めていると、なんとあの高舞台で蘭陵王が舞っているではありませんか!
急いで千畳閣を飛び出し、階段を駆け降りて、厳島神社のチケットを買い舞台へと走りました。
なんてラッキー!
こんな近くで、舞楽を観られるなんて!
どこの誰だかわからないけど、今日ここで結婚式を挙げてくれてありがとう!